国際連合食糧農業機関(FAO)駐日連絡事務所

10月16日 世界食料デー(World Food Day)

世界の食料問題を考える日として国連が制定した日、それが毎年10月16日の「世界食料デー」です。この日はFAOの創設記念日です。1979年の第20回FAO総会の決議に基づき、1981年から世界共通の日として制定されました。

世界の一人一人が協力し合い、最も重要な基本的人権である「すべての人に食料を」を現実のものとし、世界に広がる栄養不良、飢餓、極度の貧困を解決していくことを目的としています。

 

2023年世界食料デー「水は命の源・食の源 誰一人取り残さない」


水は地球上の生命にとって不可欠なものです。私たちの身体の50%以上は水からなり、地球の表面の約71%を水が覆っています。飲んだり、農業用に使ったり、工業用水の大部分に適した淡水は、わずか2.5%にすぎません。

水は人間、経済、自然の原動力であり、食料の基盤でもあります。実際、世界の淡水取水量の72%は農業が占めていますが、他の天然資源と同じように、淡水は無限ではありません。


急速な人口増加、都市化、経済発展、気候変動はすべて、水資源に大きな打撃を与えています。同時に、一人当たりの利用可能な淡水資源は過去数十年で20%減少し、数十年にわたる不適切な水の利用と管理、地下水の過剰採取、水質汚染、気候変動により、利用可能な水は急激に減っており、水質は急速に悪化しています。私たちは、この貴重な資源を取り返しのつかない状態にしてしまう恐れがあります。


今日、24億人が水不足の国に住んでいます。その多くは小規模農家であり、特に女性、先住族、移民、難民など、すでに日々の生活を送るのに苦労しています。水不足が紛争の原因となる可能性がますます高まっており、この貴重な資源をめぐる競争は激化しています。


また、水産物に関連する食料システムに、部分的にでも依存して生活している約6億人が、汚染、生態系の劣化、持続可能ではない慣行、そして気候変動の影響に苦しんでいます。


あなたにできることは?


私たちは皆、水を当たり前のものと考えるのをやめ、日常生活での水の使い方を改善すべきです。私たちが食べるもの、そしてその食べものがどのように生産されるかは、すべて水に影響を与えます。私たちは、地元の旬の新鮮な食材を選び、食料廃棄を減らし、水質汚染を防ぎながら安全な形で食べものを再利用する方法を見つけることで、変化をもたらすことができます。
私たちは共に、食と人と地球の未来のために、水に関する行動を起こすことができるのです。